母はとても裕福な家庭で育ち、『使用人』が居るほどのお金持ちだったそうです。

母のおじいちゃんは不動産業を経営する社長でした。
そして、後継になる、母親の父。
姉妹ばかりの家に待望の男の子が生まれたのが、おじいちゃんでした。

カエルの子の曾祖父さんはとても頑固な人だったらしく、長男で生まれたおじいちゃんを後継とした。

しかし、おじいちゃんは全く学校にも行かず、甘やかされて育ったそうです…。

曾祖父さんが亡くなり、長男のおじいちゃんに全ての財産がいったと聞いてます。

なので、土地を沢山持っていて
母の自宅はとても大きなお屋敷だったそうです。

おじいちゃんは字も読めませんでした。

私が幼稚園児の頃に

『新聞を読み上げろ』
と、言ってきた事がありました…。

母親の父が私はとても苦手でした。
私の悪口を目の前で言ってきたり、

『お前は嫌い』

など言ってくるからです。

それを聞いた母は、なぜかおじいちゃんをあまり怒ったりしませんでした。
そんな母も嫌でした。

おじいちゃんは、曾祖父さんから受け継いだ財産をすぐに使ってしまったそうです。
そして、数年帰ってこなくなり、気づくと自宅も無くなっていた…。

母親の母は暴力に耐えれず、
子供たちを残し、出て行ったそうです…。

やがて母は住む所も無くなり、兄妹は離れ離れになるのです。

長女だった母はおじいちゃんに引き取られました。
だけど、待ち受けたものは…

ホームレス生活でした。

時には、馬小屋で寝たり
親戚の家に泊めてもらったり…
物乞いをしてお金を稼いだり…
傘など直してお金にしたり…

数年間もの間、そんな生活だったみたいです。

そんなめちゃくちゃなおじいちゃん。
だけど、母はおじいちゃんの事は恨んでもいなかったようです。
何故なら、母をとても可愛がっていたからだと思います。

母はおじいちゃんに少し似ています。
私はそんな母親は好きではなかったです。

そして、私をかばってくれない母親はとても嫌でした。

おじいちゃんは長女の母親の事がとても可愛くて仕方がなかったのです。