カエルの子
ご覧いただきありがとうございます。
その日は雪が降った、とても寒い日でした。
でも、雪の日はなんだかとても温かく感じる。
兄と走り回りながら
いつも行く団地公園へ
足早に向かう
紅く染まった耳と頬。
楽しそうに
鎌倉を作り遊んでいた。
また団地のガキ大将たちが、私たちの目の前に現れた。
兄の足が
後ろに少し下がるのがわかった。
私は兄をかばおうと、兄の前へ出た。
カエルの子
→たたかう
じゅもん
ぼうぎょ
にげる
『なんか用?』と、訪ねる。
すると、ガキ大将の子分が言った。
『俺たちと遊ぼうぜ』
そして、
団地公園のグラウンドで
雪合戦が始まった。
相変わらず、兄はヘラヘラと笑っている。
ガキ大将たちが雪をボンボンと投げてきます。
どう考えても
2人 対 数人
これは無理。
『えーい』
ヤケクソに投げる。
そして、
1つの雪団子が、その仲間に的中。
『痛ーい』
大きな声が聞こえ
目の前を見ると
目を押さえてうずくまっていた。
負けるものかと
私が作った
雪団子
砂利と雪で固めた
雪団子
この前は、兄は泣きながら自転車をひき、帰りました。
自転車は壊れてしまったのです。
いや…
ガキ大将たちが壊してしまったのです。
家に帰って事情を説明したら、母に怒られました。
『アンタが弱いからやられた』
『悔しかったらやり返してこい』
悔しさが込み上げた。
そのときの思いを込めた、雪団子
母の言葉通りにやってみせた。
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