理想の家族像とはかけ離れていた

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カエルの子
カエルの子

ご覧いただきありがとうございます。

私が小学生の高学年くらいの頃。

兄は少しづつ変化をしはじめた。

やられてばかりいた兄だったけど、
その反動で他人を傷つけるようになっていった。

警察のお世話にもなったりすることも増えていった。

母親にも手をあげるようになっていった。

兄の姿が変化していくと、
父親の酒の量も増えて、
酒癖はさらに悪くなりギャンブルで金を使う金額も増えていった。


両親の口論は昼夜関係なく、ほぼ毎日。
責任のなすりつけ合いの言葉が飛び交った。

母親はもう限界に近いように見えた。
毎日泣いていた。

カエルの子
カエルの子

子どもは親のケンカなんて見たくありません。


母は私をやっぱり見てくれない。
自分が惨めだった。
1人ぼっちになった気がした。

そして、母との距離もまた遠くなった。
心にすがっていた
1つの希望も無くなった。

悲しさが込み上げた。

ベランダで空を眺めていた。


目の前にある大きなマンションには
友達が住んでおり、
仲良さげに家族が車で出かける姿が見える。

自分の心が蝕んでいく感覚に襲われた。
その姿が眩しく、見たくないと思った。
そして、涙がたくさん出た。
辛かった。


ウチには、
車も無いし、
家もボロアパート。
自分の部屋も、もちろんあるはずもない。
お父さんとお母さんは口論ばかり。
お兄ちゃんは私をサウンドバックのように扱ってくるし…


私ってなんなのだろう。
私って存在は必要なのか…?
どうしてこんなに辛い思いをするのだろう。
人は何の為に生まれてくるのだろう。
私は生まれてきてよかったのか…と
疑問に思うようになっていた。

もう、どうでもよくなってしまっていた。
もう、たくさんだ。

壊れた心から
憎しみが少しずつ込み上げたのでした。。。

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