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わたしの両親は共働きでした。
母はお昼になるとクリーニング屋のパートへ行き、夜はパチンコ屋で閉店時の掃除スタッフとして働いていた。
母は仕事がとても好きらしく、いつもイキイキしていた。
仕事ばかりで少し寂しかったけど、私は仕事を頑張る姿の母がとても好きでした。
仕事仲間とも、とても良好な仲でした。
パチンコ屋での仕事で、母は『リーダー』を務めていた。
週末はいつも仕事終わりに仲間たちとミーティングをするので帰りが遅かった。
仕事を頑張る母親の事を、とても誇りに思っていました。
帰りは夜中になるので、仕事の仲間に車で送迎してもらう事が多かった。
特に、その送迎をしてくれる『男性』と仲が良かった。
仕事の相談はその人に頼る事が多かったようで、ミーティング以外にも会っていました。
自宅まで母を迎えに来るのですが、その日の母はとても嬉しそうな顔をしていたのでした。
ある日、父と母がまた夜中に口論になっていたのです。
『コソコソと会っている、あの男は誰だ?』
父が母に問いかけていた。
『仕事の仲間よ。ミーティングで送ってもらっているだけよ。』
だけど…その男性からの電話が来るたびに、母はとても楽しそうに会話をしている様に見えたので、父は気になって仕方がない様子でした。
ある日…両親がいつものように口論をしているとき、父がついに聞きました。
『その男が好きなのか?』
すると、母は
『貴方よりは素敵な人よ』
と、答えていました。
この日、父はまた深酒をした。
私も気になり翌日に
『お母さんって、いつも送迎してくれる人が好きなの?』
と、恐るおそる聞いてみた。
すると…母は、
『そうね。でもあちらも既婚者だしね。』
と言い、少し微笑んでいた…。
私は母が遠くへ行ってしまうのではないか。と、少し怖くなり、それ以上は何も聞くことができませんでした。
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