カエルの子
ご覧いただきありがとうございます。
幼少期の頃、私は母親を常に探してました。
母親はパートへ出ていて、
父親は夜間の仕事だったので
いつも昼間は寝ていました。
父親は家に居ても寝ているだけ。
とても寂しかった。
父親が寝ているから寂しいのではなく
母親が居ないから寂しいのである。
母親がパートの日には、
パート先まで行き、お店の外で終わるのをずっと待っていました。
母は喫茶店でパート勤務をしていたのですが
私のせいで仕事を辞めたそうです。
その喫茶店のオーナーは子供が嫌いで
店の外で待つ私を
邪魔に思っていたそうです…
カエルの子
邪魔にならないところで、いつも待っていたつもりなのですが…
あの日はとても暑かった。
真夏でした。
そして、母はスーパーで購入した
お弁当を私に渡すと
私はまだ喫茶店の外で待っていて
『まだ待ってたの?帰りなさい』
と、言われても待ち続け、お弁当はすでに腐ってました。
その姿を見た母は
さすがにその喫茶店を辞めてしまいました。
私はいつも母を探してます。
幼い記憶はいつも母親を探してます
母はせっかちです。
隣で並び、手を繋いで歩く記憶がありません。
いつも母は早歩きで歩きます。
手を繋いで歩く親子を見ると
母との距離を感じます。
母はいつも怒っているけど
時には、とても優しくて…
私は、そんな母親が大好きでした。
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