![カエルの子](https://kaerunokohakaeru-ac.com/wp-content/uploads/2020/06/S__6324230-e1591949601247-100x100.jpg)
ご覧いただきありがとうございます。
小学生低学年の頃でした。
お父さんのお給料が入ると、母は私を連れてデパートへ買い物に連れて行ってもらえました。
2人で買い物をするのは、とても久しぶりです。
何故かというと、いつもは兄も居るからです。
デパートへ着くと
ワンピースを2着ほど買ってもらいました。
白い花柄のワンピースと、ピンク色のワンピース。
母はスカートが嫌いで、絶対に買ってもらえませんでした。
何故なら、私は男の子のようなヤンチャな女の子だったので、
ズボンしか履かせてもらえなかったのです。
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この影響なのか、いまだにスカートを履こうとしません…。
でも、母が選ぶ服はとても大好きで
とっても私に良く似合う服を選んでくれます。
この日は初めてのワンピースを買ってもらえて、
私は凄く浮かれるように喜びました。
そして、デパートに来た日はゲームセンターで一回だけ、
好きなゲームをさせてくれます。
兄が居なかったので、取り合いにもならずとても贅沢な気分でした。
帰りに、ソフトクリームとたい焼きを買い、
店内で分け合いながら食べるのも、定番でした。
買い物も済み、家へ帰ろうと歩き始めます。
私は浮かれて、運ぶ足が弾みます。
母の足が止まり、露店で裁縫道具を眺めていました。
『ズボンのゴムを買いたいから、待ってて』
と言い、ゴムを手に取りました。
すると…
母はゴムをカバンの中へ入れてしまいました。
![](https://kaerunokohakaeru-ac.com/wp-content/uploads/2020/06/S__6594562-1-313x417.jpg)
私は一瞬、何が起こったのかをまったく理解が出来ませんでした。
しかし、頭の中を整理していると…、母はその場から離れようとしていました。
『お金払ってないじゃん!』
と、私が責めると
『レジの人居ないじゃない。』
と、母は一言。
もう、唖然としました。
私はその品物を取り上げ、元あった場所へ戻しました。
とても嬉しかった日だったのに…
さっきまではとても幸せな気分だったのに…
この日の出来事は、大人になっても忘れることのない最低な一日になりました。
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