我慢と解放のバランス

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カエルの子
カエルの子

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私の家族は、いつしかバラバラになってしまっていた。


私は1人ぼっちになった気分だ。

とても寂しかった。 

心細かった。       

でも泣かないと決めた。


私は幼少期の頃、迷子になった事があった。
1人ぼっちだし、知らない場所。
怖くて、不安でしかたがなかった。

だけど泣いていたら…
誰かに連れさらわれそうな気がして、怖くて泣けなかった。

その時の様に、私は泣かなかった。

泣いていると、弱っている様に見える気がして…泣けなかった。

泣いてたまるもんか』と思いながら歩き続けた。

カエルの子
カエルの子

何時間も歩きまわり…なんとか帰宅はできました。

小学生の頃。

学校で、転校してきたばかりの女の子がいた。
転校生の女の子はとても可愛らしく、とても気が弱そうな女の子でした。

ある日の掃除の時間でした。

私は掃除が早めに終わり教室へ帰ろうとしていました。
借りたい本があったのを思い出した。

図書室へ入ろうとしてドア窓を覗くと…
男子グループが数人で固まるようにいました。
『どうしたのだろう?』と良くみると…

男子グループに囲まれて、泣いている転校生が見えた。

男子グループの1人が転校生を
掃除道具で突きながら、何かを言っていました。

それを見てた私はその光景を理解した。


無性に腹が立った。
怒りの導火線は一気に爆発しそうになり…
『女の子を泣かすなんて許せない!
そんな気持ちが強くなった。

私はどうしようもなくなり、ドアを開け、図書室へ入ると…

その男子からほうきを奪い、
ほうきで突いていた、グループの男子を力強く叩いていました。
『やられた気分はどう?』

その男子は泣いてしまった。

すると、たまたま先生が図書室の前を通りかかり、見つかってしまいました。
とても叱られました。
親も呼び出されたほどです。

だけど私は全く納得しませんでした。
『弱い者をいじめていたから、同じようにしただけだ
と思っていました。


昔、兄はいじめられていた。
兄は、私を殴ってくる。
母は父と兄から暴力を振るわれている。

『やり返さないといけない』と、思い無我夢中だった。


この時、私の中で
『我慢』という言葉から『解放』された気持ちになりました。

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